その後は何事もなかったように、久しぶりに仕事をした。
彼らに教えてもらいながら、業務を進める。面倒くさそうにしつつも、どこか嬉しそうだ。
「じゃあ、そろそろどっか食べにでも行くか?」
みかんが僕に声をかける。
「え、もうそんな時間?」
窓の外を見ると、すでに日が落ちて夜になっていた。
「今日のところはこの辺にして、あとは俺らに任せとけ」
「いいのかい?」
「今日のところはな、外に出て見れば分かる」
どういう意味だろうか。みかんの面倒くさそうな表情を不思議に思いながら、部屋を出る。
「あ! 学者さん!」
シロが駆け寄ってくる。その後ろで、申し訳なさそうにはなが頭を下げる。
「すみません。どうしても迎えに行くって聞かなかったので……」
「そういうこった。明日からはこうはいかないからな、いいな?」
「はーい!」
シロが大きな声で返事をする。
「あんたもだ。ちゃんと面倒見てくれ、しっかりしろ」
「はい、本当にすみません」
「んじゃ、お疲れ様でした」
みかんはそう言って、僕たちを部屋から閉め出した。
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